鹿児島市議会議員定数条例一部改正の件 議員定数は50人から45人へ!

3月22日の最終本会議において、約2,510億円の平成30年度一般会計当初予算を始めとする議案49件を、いずれも原案通り可決しました。

今回、私が議案提出者として提案説明および個人質疑の答弁を行った、第129号議案「鹿児島市議会議員定数条例一部改正の件」についても、全会一致にはならなかったものの、賛成46 反対3 で原案可決となりました。

これにより、平成32年4月に実施予定の次回選挙から議員定数は現在の50人から45人に5人削減されることが決定しました。

非常に重たい議案でしたが、ご賛同頂いた各会派等の皆さんに感謝申し上げます。

また、反対する立場から個人質疑において論戦を交わし、私に答弁を求めた共産党の大園たつや議員にも併せて感謝致します。

表決態度を確認する議会運営委員会においては、「無記名での投票での表決を」との提案が大園たつや議員よりなされましたが、私としては「覚悟を問う議案」としておりましたので、各議員が責任を持って議決して頂くよう、表決態度が議事録に残る「起立表決」か「記名投票」での表決を求めました。

結果として、私の主張した「記名投票」を電子表決によって行うこととなりましたので、あってはならないことですが造反を防ぐことが出来るとともに、後にこの議論を振り返る際の参考になると考えます。

本会議終了後、マスコミの方々の囲み取材を受けました。



聞かれたことのみに答えたわけですが、当然のことながら、各社の報道はそれぞれ構成や伝え方のニュアンスが違うものだと感じました。

今後は、当局への監視機能や政策提言能力などの議会力を落とすことの無いよう、議員各位が更なる努力をすることが求められますので、私自身も更に精進して参ります。

また、新年度予算の詳細につきましては、今後議会報告なども作成するなかでお伝えして参りたいと思いますので、宜しくお願い致します。

鹿児島市議会議員定数条例一部改正の件に対する答弁

3月9日の個人質疑において、私が提案説明した第129号議案に対する答弁を行いました。
通常は議員の立場として当局を質す側ですが、議案に対する「答弁」を行うのは初めての経験でした。
今回の議案は、単に通る見込みのない議案をパフォーマンスで提出するというものではなく、議案の提出前に全会一致を目指し、各会派等の賛同を得るために水面下で作業を行っております。

そういった意味ではこれまで提出された議案とは違い、定数50人から45人に削減されることが確定的となる、非常に重たい議案ではありますが、今議会において可決される見通しとなっております。
委員会付託の省略も確認されていたため、「議員定数に関する議論を本議会で行うのはこの機会が最後」との想いで、論点をずらすことなく、正面から議論させて頂きました。
特に50人を45人に定数削減するという数の根拠については、時間をかけて答弁しております。
以下に鹿児島市議会の録画中継リンクを貼っておきますので、ご参照ください。

大園たつや議員の質問に議案提出者として答弁する川越桂路
http://www.kagoshima-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1607

 

鹿児島市議会議員定数条例一部改正の件3     提案説明全文 

私が提出者を代表し、3月1日に鹿児島市議会本会議で行った、第129号議案の提案説明全文を掲載いたします。

 

提出者を代表し、議員定数を45人に削減する議案の提案説明を行う川越桂路


以下全文

ただいま上程されました、鹿児島市議会議員定数条例一部改正の件につきまして、提出者を代表して提案理由をご説明申し上げます。

 まず、今回の提案に至った経緯について申し上げます。

 これまでも本市議会においては、議会運営委員会や議会改革推進研究会等において、議員定数について協議が行われてきたことは、ご承知のとおりであります。

 その後、今任期に入り、改めて議員定数に関する協議を行うことについての提起がなされました。議会運営委員会においては、「削減すべき」と「現状維持すべき」という2つの意見が出され、意見の一致をみるに至らなかったことから、先般の同委員会において「削減を主張した会派等においてその主張に沿った議案を提出する」ということになりました。

 その後、同委員会における協議経過を踏まえ、議案提出に対する賛同を募り、今回の提案に至っております。

 次に、議員定数条例を改正する理由についてであります。

 私どもは、鹿児島市議会基本条例第17条において「議員定数の改正に当たっては、人口、面積、財政力、事業課題等を類似する他地方公共団体と比較検討し、議会が市民の意見を十分に反映できることを勘案するものとする」と定めており、これまでも各会派等が条例に定める観点も含め、各面から意見を出し議論を重ねてまいりました。

 例えば、類似する他地方公共団体である中核市と比較した場合、これまで議会運営委員会で提出された資料をもとに申し上げますと、現状は議員一人当たりの人口については、11,962人で、中核市48市中多い方から6位、議員一人当たりの行政面積については、10.95kmで、中核市48市中広い方から21位、議会費の一般会計予算に占める割合については、0.47%で、中核市48市中低い方から11位となっており、この現状に対する評価は決して悪いものではないと考えます。

 これを仮に今回提案した45人で試算した場合、議員一人当たりの人口が13,291人で、中核市48市中2位、議員一人当たりの面積が12.17kmで、中核市48市中17位、議会費の一般会計に占める割合が0.43%で、中核市48市中9位とそれぞれ順位が上がることになります。

 ただ、これまでの議論で一定明らかになったように、「適正な議員定数をどのように導き出すか」ということは非常に難しく、「議員定数は多ければ多いほど良い」というものでもなければ、「少なければ少ないほど良い」というものでもありません。

 先ほど述べたような、類似都市との比較検討を行ったうえで、最終的には、本市の様々な状況を踏まえ、本市議会が市民の意見を十分に反映できることを勘案し、総合的に判断すべきものと考えます。

 そのような観点に立った場合、今回の提案に至った最大の理由は、本市の人口減少であります。

 本市は、直近の国勢調査において、国の統計上、初めて人口減少となったことが判明し、60万人の大台を割り込みました。

 この人口減少のスピードは予想以上に早く、本市が平成27年12月に策定した「鹿児島市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン」において、2020年に約60万人としていた人口も、既に現在の人口が60万人を割り込んでおり、予想を上回るスピードで人口減少が進んでいることがみてとれます。

 加えて、国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計では、本市の人口は2040年に約52万人、2060年には約41万7千人になると予想されており、将来の人口減少は避けて通ることのできない大きな問題であります。

 さらに、少子高齢化が進むことにより、65歳以上の人口比率、いわゆる老年人口比率は2040年において35.4%、2060年では39.5%との推計がなされており、これまでに経験したことのない高齢化に直面することになります。

 超高齢化の進行に伴う生産人口の減少が本市の税収減につながるとともに、社会保障費の増大や人口減少に伴う地方交付税の落込み等が、本市財政に大きな影響を与えることは間違いありません。

 このような鹿児島市の将来を見据えた場合、これまで議員定数について長きに渡り協議してきた私どもの責任において、将来に渡って同様の議論を繰り返さなくて済むよう、その議論に終止符を打つべきであろうと考えます。

 以上のようなことを踏まえ、本市議会としても将来の人口動態や財政状況等を総合的に勘案し、より効率的な議会運営と市民意見のさらなる反映を目指し、議員定数を50人から45人に改めるものであります。

 同僚議員の皆様には、よろしくご審議のうえ、議決していただきますようお願いいたします。

提案説明の模様は、以下のリックから動画で見ることが出来ます。
鹿児島市議会HPリンク

http://www.kagoshima-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1589

3月9日は本議案に対する個人質疑が行われる予定で、私は議案提出者として登壇し、答弁することになります。
しっかりとした論戦を交わしたいと思っております。


鹿児島市議会議員定数条例一部改正の件2

2月26日に提出した議案の取り扱いについての協議が、2月27日の議会運営委員会で行われました。
今回、鹿児島市当局からも現年度の補正議案の第128号議案が追加送付されており、第129号議案となった議員定数条例一部改正の議案とともに、それぞれ3月1日に提案説明を行うことが確認されました。


この提案説明につきましては、私が提出者を代表し、3月1日の本会議において、提案説明を行うこととなりましたので、しっかりとした提案説明を行いたいと考えております。
また、この129号議案に関しての個人質疑が、3月9日に実施されることとなりました。
議会運営委員会においては、委員会付託は省略が確認されておりますので、論戦を交わす場は個人質疑においてのみとなります。
今回、私はいつもの当局に質疑を行う立場とは逆の立場で、議案提出者として答弁を行う立場になりますので、万遺漏なき対応を行ってまいります。

鹿児島市議会議員定数条例一部改正の件について

2月26日、鹿児島市議会議員定数条例を一部改正する議案を提出者を代表して議長に提出致しました。
議案の内容は、現在の定数50人を45人に改めようとするものであります。

 

提案理由は、

今後における人口減少及び超高齢化社会に伴う社会保障費の増大等を見据えた場合、鹿児島市議会としても将来の人口動態や財政状況等を勘案するなかで、市民意見の更なる反映を実現するとともに、より効率的な議会運営に努める必要があると考えることから、今後の鹿児島市の将来を見据え、議員定数を50人から45人に改めるものである。

としました。

今後、議会運営委員会においてその取扱いが協議され、今議会における議案成立を目指します。